2011年7月4日月曜日

32口径の拳銃


32口径の拳銃 

今宵はジメジメした「五月雨」です 
レア気味の本能がガラガラとうずく 
ひきだしに隠してたホコリまみれの 
32口径の冷たく重いピストル 
六畳一閒のこの部屋は何時も 
七年前のアノ夜を決り返す。 

目をそむけてきた事実に追い诘められて 
前には进めず また途方に暮れてしまう 

子供の顷 ずっとずっと一人ぼっちで 
辛い時は気付いて欲しくて泣いてた 
僕を捨てた父や母顏を浮かべては 
几夜も几夜も泣いて...声をあげて 

今宵はジメジメした「五月雨」です。 
レア気味の本能がガラガラとうずく 
安定剤の毎日も今日で終了です。 
ドクドクドクドク胸が張り裂けそうさ! 

投げやりになれば楽になれたのに
ためらうばかりで身動きも取れず 
もしも生まれ変われたら
その時は今より少しでも
いい幸せになれたらって... 

優しすぎの母亲と
心配性の父亲の愛を受けて育った僕は 
臆病さを、弱き自分を憎んだ... 

いつか3人手を繋いで
またここで一緒に暮らそうねって 
そう言ったから僕ずっと待ってたのに 
どうして帰って来てくれなかったの?
ずっと...
待ってたんだ... 
(信じ続けた少年は皮肉にも五日後の昼過ぎに両亲の元に帰りましたとさ...)

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